Photo No. 2


ここタルキートナではまだ八月だというのに、もうそこかしこに秋の気配が濃く迫ってきていた。

タルキートナという地名はあまり日本では知られていないが、マッキンリー登山の基地として有名。 風をうけながら、ふと空を見上げると、空がとても高かった。 青い空に吹き流された白い雲がとてもここち良い。

「井戸の中のカワズ大海の広さをしらず」でもそれに続く句が、「されど空の青さを知る」。 井戸の中の彼らもこんな空を見ていたのだろうか。 そんなことを思いながらシャッターを切った。フェアバンクスからマッキンリーを経てアンカレッジにむかう途中での一駒。

F8あたり、レンズの解像度がいちばんあがるあたりを狙ってシャッターの速度を調整する。

被写界深度が稼げたこともあって、大きな青空と手前に広がる樹の両方の質感を捉えることができた。 超広角にさしかかる広めの広角のこのレンズがその本領を発揮する。

Caption in Japanese

Lens: Konica Hexanon AR 24mm F2.8
Specs: F8, 1/125 PL filter
Film: Kodak Ektar 25 (CH)
Date: August 19, 1994
Place: Talkeetna, Alaska, United States