Photo No. 16


シアトルの繁華街中心部にあるフィッシャーマンズワーフ。 もろに観光地の一部にありながらそれでいてかなり真剣なお魚屋さんがたくさん軒を構えている。 ちょっと暗い敷地の中で、湯気が立ち上ってきそうなほどの剣幕でたくさんの魚介類、水産物が取り引きされていた。

この近くに自分の家があったならゼッタイに何か買って帰ったところだ。

被写体とのあいだにあまりが自由がなかったのでこのレンズの出番になった。 風景の広がり方という意味で50mm前後のレンズは一般には「標準レンズ」と呼ばれている(35mmフィルムの場合)。 ただし、人がものを見るのにはもう一つ方法がある。「みつめる」という見方がそれである。

人がなにか物を見つめた時の見え方は50mmあたりのものよりむしろ80mmあたりの焦点距離のレンズに一番ちかいと言われている。 市場の全体の雰囲気よりも、店先の活気をフィルムに残そうと70mmで自分の目にとまったスポットを狙ってみた。

Lens:Konica Zoom Hexanon AR 35-70mm F4
Specs: F8, 1/15
Film: FujiChrome Velvia 50 (RVP)
Date: May 10, 1994
Place: Seattle, Washington, USA