マイアミビーチというと、陽気でどこか騒がしいようなイメージがある。
そんなマイアミビーチもその北側は閑静な住宅地に続いていて、うって変わって静かな浜辺になっている。
真夏のある日、ちょうど昼さがり。
少しけだるいような、そんなのどかな午後の青い空の下、
一艘のウインドサーフィンが誰もいないビーチを一人占めしていた。
浜辺から聞こえてくる波の音と、ときおりの風の音がとても心地よかった。
標準レンズが人の視覚に一番近いレンズと良く聞く。
そう思ってファインダーを通して見ると、思いのほか目で見た通りの印象にならない。
これは恐らく人の目が2つ一組あるのに対して、ファインダー越しの風景は一つのレンズだけによってつくられているからだと思う。
簡単に言うと、標準レンズでは人の2つの目で見るものより印象としての視野がうんと狭まっているからだと思う。
そんなこともあってか、目前に広がる風景をその印象のまま撮り込むためには、かなり広めの画角のレンズの方が合っていることが多かった。
「超広角」と呼ばれるレンズでもうまくフレーミングさえすれば意外にも標準レンズで意図した印象を取り込めるときがある。
そんな使い方を覚えると、独特の癖がある広めの広角レンズも嫌味のない絵をつくってくれるようになり、風景の撮影がとても楽しくなる。
Lens: Konica Hexanon AR 24mm F2.8
Specs: F22, 1/15, PL filter
Film: Kodak Royal Gold 100 (RA)
Date: August 12, 1999
Place: North Miami Beach/ Florida, United States