Photo No. 013


どこの美術館にも言えることだけれど、展示されている作品のライトアップは本当に美しい。

この分野での照明のプロが手掛けた結果なのだから当然といえばそうなのだけれど、
仄かでありながらそれでいて主役をひきたてる光と影の交錯はそれ自体が芸術だとつくづく思う。

淡い光から周囲を包み込むような闇への溶けていくような光の階調。
そんな階調を表現しきれるレンズが40年近くも以前にすでに開発されていたことに今更ながら驚嘆する。
高速なコンピュータが利用できなかった当時、設計にはどれだけの労力を要したことだろうか。
そんな状況のなかで設計されていた当時の光学レンズたち。全アルミ削り出しの貫禄さえある鏡胴とあいまって、ただ古くなってしまったからという それだけの理由でうち捨てることはすくなくとも自分にはこの先もできそうにない。
今ではこのブランドが存在しないことが本当に残念。

最近デジタル一眼のある機種向けに改造される記事を頻繁に見かけるようになった。
おもしろ半分での改造はぜひやめてほしいと思っている。

Lens: Hexanon 57mm, F1.4
Specs: F2, 1/60, SKYLIGHT (1B) filter
Film: Fuji Superior 400 (CH)
Date: January 3, 2011
Place: St. Louis, Missouri, United States