Photo No. 006


真冬のセントルイス。ここでの冬の寒さは東京のそれとは比べものにならない。
今日は比較的寒さは緩んでいたが、それでも日中の最高気温が氷点にも達しなかった。
ほとんど訪れる人もいない冬空の下、季節はずれの噴水がひとり寂しそうに水しぶきをあげていた。

Hexanonには40ミリ、50ミリ、57ミリの3つの標準レンズが存在していた(古くは加えて52ミリ)。

同じ「標準レンズ」というカテゴリに属しながら、前者2つの標準レンズたちはお互いにかなり性格が異なる。 ファインダー越しの風景は40ミリが広角としての性格を強く漂わせてているのと対照的に50ミリでは長焦点らしい景色が広がる。 端的にいえば、50ミリでの風景がとても立体的である反面、空間的な広がりを表現するのがとても難しいのに対して、 対する40ミリはまったく逆に空間的な広がりを表現するのが得意な反面私たちがものをじっと見つめたときに目に入る 立体的な映像を表現するのは苦手。いわば、広角系の描写と望遠系の分水嶺が40ミリと50ミリの間に存在することを 50ミリをつかうようになって初めて知った。

Lens: Konica Hexanon AR 50mm F1.7
Specs: F4, 1/250, SKYLIGHT (1B) filter
Film: FujiColor Super-G 200 (CA)
Date: January 31, 2010
Place: St. Louis, Missouri, United States