Photo No. 016


今までレンズの話ばかりしてしまったけど、プリントしたときの印象はフィルムによってもだいぶ変わる。

レンズと同じで、カラーネガにもあっさり色彩を出す「忠実派」と実際の色彩を強調する「印象派」のふたつのグループがある。
忠実派はあくまで実際に見えた通りにそのままを記録する。

ここで問題になるのは実際に見えたままが、人がその情景を記憶する様とは必ずしも一致しないこと。
人は「色をつけて」見た風景を記憶する。だから、あとになって記憶に残る「印象」としての景色は実際のものより華やかなものとして 人の記憶に残る傾向が強いそうだ。

そんな「心のなかの景色」をプリントで再現するために特に注意を払って開発されたフィルムが「印象派フィルム」。
このコダックの Ektar 100 も「ど派手フィルム」としてその道の人たちには知られている。

いま思いかえしてみても、自分が今まで愛用してきたフィルム、KodaChrome 64, Kodak Ektar 25, FujiChrome Velvia, FujiColor Reala Aceなど「ど派手フィルム」ばっかりだった。

Fuji Pro-400のような忠実派フィルムは恐ろしくてとても今からつかえそうもない。

上の一枚は「ど派手フィルム」と「ど派手レンズ」の組み合わせ。
見ていると目がちょとチカチカするくらいになってます。

Lens: Konica Hexanon AR 135mm F3.2
Specs: 1/8, F16, UV
Film: Kodak Ektar 100 (CX)
Date: October 13, 2011
Place: Edwardsville, Illinois, USA