何かこれから商品を購買しようというときに、その時の判断のひとつの指針として
人が良く口にする「安かろう、悪かろう」という言葉がある。
まあ大まかには事実を言い当てているとは思うものの、あまり普遍化させてしまうのも考えものだと思っている。
特に写真を撮影するための光学レンズについてはなおさらだ。
標準レンズを筆頭に、望遠でいえば135mm、広角系のものであれば28mm
といった望遠や広角での「標準」レンズたちは値段からは想像できないような性能を持つものも多々存在する。
これらの類の多くの安価なレンズたちは低性能がゆえの廉価ではなく、
出荷数の規模のメリットがゆえの廉価(そうではないものも時折目にするが)。
この135mmも高性能でありながら、とても廉価なヘキサノン。
色再現性がとてもよく、キリット冴えた画をつくる。
しかも85mmクラスの焦点距離のレンズとほぼ同じ最短撮影距離をもつ。軽量コンパクトで、取り回しもとてもいい。
あまり話題にのぼることもないけれど、銘レンズのうちの一本だと思っている。
自分が中学の頃からずっと使っている200mm f4を贔屓にしたいのが本音でも、やっぱり性能の差は認めざるを得ない。
価格では性能を測れない昔の古レンズにはこんなところにも、まだまだ愉しみがたくさん残っている。
Lens: Konica Hexanon AR 135mm F3.2
Specs: F8, 1/125, PL filter
Film: Kodak Ektar 100 (CX)
Date: April 2, 2012
Place: St. Louis Botanical Garden, Missouri, USA